診療時間
診療時間
9:30-12:30
14:00-19:00
▲土曜の診療時間は9:00-12:30、14:00-18:00

休診日:日曜日

アクセス

〒107-0062東京都港区南青山2−12−15南青山2丁目ビル7F

SNS
03-6459-2711
南青山パーソン歯科 > レーザーによる舌小帯切除術 > 舌小帯短縮症の疑いがある時は何科を受診すればいいの?原因や症状についても解説

舌小帯短縮症の疑いがある時は何科を受診すればいいの?原因や症状についても解説

舌小帯短縮症の疑いがある時は何科を受診すればいいの?原因や症状についても解説

舌小帯短縮症は、舌小帯の肥厚や舌小帯の口腔底から下顎前歯部の歯槽粘膜にかけての癒着、付着位置の異常を認める舌の奇形のひとつで、舌癒着症、舌硬直症などと呼ばれることもあります。
舌小帯が癒着すると舌の運動範囲が制限され、それが原因となりさまざまな機能障害が発現します。

この記事では、舌小帯短縮症の疑いがある時に受診すべき診療科や時期について解説します。
この記事を読むことで、舌小帯短縮症の特徴や治療法が理解でき、下記のような疑問や悩みが解決します。

この記事でわかる事

  • 舌小帯短縮症の診療科は何科か?
  • 舌小帯短縮症の特徴は何か?
  • 舌小帯短縮症の原因は何か?
  • 舌小帯短縮症ではどのような症状が見られるのか?
  • 舌小帯短縮症ではどのような治療をするのか?

舌小帯短縮症の診療科

舌小帯短縮症が疑われる場合に受診する診療科は歯科や小児科です。
中でも、口腔機能の成長発達への影響や言葉の遅れなどを考えると、歯科口腔外科や小児歯科を専門にしているクリニックや病院がおすすめです。

舌小帯短縮症の特徴

舌小帯短縮症の特徴などを解説します。

特徴

舌小帯短縮症では、主に次に挙げるような特徴が見られます。

  • 舌を前方に突出させると、舌尖の中央付近がハート型になる
  • 自然開口したときに舌を上方に進展させると、舌尖が舌小帯に引っ張られて楔状になる
  • 舌を前方に進展させようとしても、舌尖が下顎前歯より前方に突出できない

これらのひとつでも該当すれば、舌小帯短縮症の可能性が高いので、歯科で相談することをお勧めします。

発症頻度

舌小帯短縮症の発症頻度については、新生児で5〜60%、幼児で2〜30%と調査報告により大きな開きがあります。

舌小帯短縮症の原因

生まれて間もない頃は、舌小帯は太く短い上、付着位置は舌尖に近いが、成長とともに退縮し付着位置が舌尖から舌根方向に移動していきます。ところが、舌小帯の退縮が不十分な場合、付着位置が舌尖の近いままとなり、 舌小帯短縮症になると考えられています。

舌小帯短縮症の症状

舌小帯短縮症には、疼痛や腫脹などの炎症症状はほとんど見られません。その症状は機能障害に伴うものが大半で、乳児期から幼児期にかけて見られることが多いです。
成人では舌小帯短縮症の機能障害を認めることは稀です。
なお、舌小帯短縮症が歯列の発育に影響を与えるかどうかについては、現時点では科学的根拠は示されていません。

哺乳障害

乳児期では、舌の可動範囲の制限による哺乳障害、中でも哺乳瓶ではなく母乳育児の場合の哺乳障害が起こる可能性が指摘されています。
ただし、哺乳障害は授乳時の姿勢など、舌小帯短縮症以外の原因が多く、舌小帯切除術だけが原因の哺乳障害の頻度は高くありません。

摂食機能障害

食べ物を食べるときは、舌や頬、唇の動きで食べ物を上下の歯の間に移動させて噛み潰します。舌や頬、唇、そして顎が協調して動かなければ、うまく食べることができません。
舌小帯短縮症では舌の運動域が制限されますので、制限の程度によっては食べるために必要な協調した動きができなくなり、食べ物を口からこぼすなどの症状を認めるようになります。

構音障害

日本語のタ行やナ行、ラ行の発音は、舌尖を上顎前歯部口蓋側に接触させて作る音で、歯音、歯茎音などと呼ばれています。英語では、l、r、thなどが当てはまります。
舌小帯短縮症では舌の運動域が制限されるため、症状によっては歯音や歯茎音の発音が不明瞭になることがあります。
これらを構音障害といい、一般的には滑舌の悪さ、巻き舌などと呼ばれています。

舌小帯短縮症の受診の時期

舌小帯短縮症は乳児期から認められますが、治療の適否が判断されるのは、5歳ごろです。例えば、幼児の構音機能は5歳ごろに発達が完了するので、言葉の遅れを含む構音障害の有無についてはこの時期に判断されます。
また、摂食機能については、4〜5歳になっても食べ物を口からこぼすかどうかを判断材料にしています。
こうしたことから、舌小帯短縮症の治療は5歳以降に行われるので、疑わしい方は4〜5歳ごろを目安に受診するといいでしょう。

舌小帯短縮症の治療法

舌小帯短縮症の治療は、保険診療の対象です。
舌小帯短縮症の治療方針は、明らかな摂食障害や構音障害が認められるかどうかを基準にして決められます。

認められない場合

摂食障害や構音障害が認められないなら、口腔筋機能療法により舌の可動域の拡大を目指します。
舌小帯短縮症の口腔筋機能療法では、舌位を認識するためのスポットポジションや内舌筋や外舌筋を鍛えるポッピングなど、舌筋を鍛えられるものを行います。

認められる場合

摂食障害や構音障害が認められる場合は、外科処置が選ばれます。
舌小帯には血管や神経はありませんし、舌小帯がある舌や口腔底の正中付近も血管や神経は乏しいです。このため、手術時期が低年齢の場合は、全身麻酔下での手術となることがありますが、一般的に治療が検討される4〜5歳以降でれば、局所麻酔でできるほどの低侵襲な手術です。

舌小帯切除術

舌小帯切除術は、舌小帯を切除する治療法です。
方法はいくつかありますが、一例を挙げると、麻酔をした後に舌小帯の切除予定部位をモスキート鉗子で挟み、鉗子の上面と下面にメスなどを沿わせて滑らせるように切開して切除します。
切除後は菱形の創面ができますので、縦に縫合して閉じます。

舌小帯切離術

舌小帯切離術は舌小帯切除術と似ていますが、舌小帯をメスで水平に切開するだけで、舌小帯は切除しません。
切離後、創部は切除術と同様に縦に縫合して閉じます。

レーザー切離術

レーザー切離術は、メスではなくレーザーで舌小帯を切離する処置です。
メスによる方法と比べると、術後の出血や痛みが少なく抑えられ、縫合が必要ないのが利点です。
その反面、レーザー機器はたいへん高額なので、設置している歯科医院が限られるのが難点です。

舌小帯延長術

舌小帯切除術や切離術では、十分舌の運動範囲が広がらない場合は、舌小帯延長術を行います。こちらも局所麻酔で行えるという点は同じです。
舌小帯を切除したのち、切除創面の舌尖側にZ型の切開を入れます。切開後に作られた三角弁を入れ替えて、縫合して閉じます。

【まとめ】舌小帯短縮症の疑いがある時は何科を受診すればいいの?原因や症状についても解説

舌小帯短縮症が疑われる際の受診する診療科や時期について解説しました。
この記事では、下記のようなことがご理解いただけたのではないでしょうか。

この記事の要約

  • 舌小帯短縮症の診療は歯科口腔外科や小児歯科で受けられる
  • 舌小帯短縮症では舌の前方突出時のハート状形成や上方への進展制限などの特徴がみられる
  • 舌小帯短縮症は、成長に伴う舌小帯の退縮が不十分な場合に起こる
  • 舌小帯短縮症の症状は、哺乳障害、嚥下障害、構音障害などである
  • 舌小帯短縮症の治療は5歳以降に検討するので、それを目安に受診する方が良い
  • 舌小帯短縮症の治療は保険診療の対象で、舌小帯切除術や切離術などがある

舌小帯短縮症は、舌の奇形のひとつで、舌の運動範囲の制限により機能障害を発現する病気です。また、健全な口腔機能の発達のためには、適切な時期に適切な治療を受けることが必要です。

舌小帯短縮症について、ご質問や不安のある方は、歯科口腔外科を標榜している南青山パーソン歯科へご相談ください。歯科医師が丁寧に、治療内容や術後のケアについてご説明させていただきます。

関連記事

舌小帯短縮症の疑いがある時は何科を受診すればいいの?原因や症状についても解説

舌小帯短縮症の疑いがある時は何科を受診すればいいの?原因や症状についても解説

カテゴリー一覧